高齢者だけの世帯、30年で2倍に 都調査

2011年05月07日 日経新聞

 東京都内の高齢者(65歳以上)の55.3%が高齢者だけの世帯で暮らしていることが、都の2010年度の調査でわかった。この割合は30年間でほぼ2倍になった。高齢者が介護する「老老介護」も目立っている。

 調査は10年10~11月に都内の高齢者6000人を対象に実施。約4800人から回答を得た。

 1人暮らしをしている高齢者の割合は18.9%。80年度調査の11.1%から大幅に増えた。昨年、都内で高齢者の所在不明問題が相次いだが、自治体や地域組織による「見守り支援」などの拡充が急務となりそうだ。

 65歳未満の人と同居している高齢者は44.0%で、1980年度(72.0%)から減り続けている。「高齢者と子と孫」といった3世代同居の世帯は9.2%で、30年前の4分の1となった。

 高齢者が「介護をしている」と回答した割合は9.6%だった。このうち38.0%が配偶者を、27.8%が自分の親を、13.7%が配偶者の親を介護している。

 介護保険制度の「要介護認定」を受けている高齢者の割合は10.6%だった。