CATV回線で高齢者見守り/山口

2011年03月03日 中國新聞

 岩国市と山口県和木町でケーブルテレビ(CATV)事業を展開する第三セクター「アイ・キャン」が今秋、一人暮らしのお年寄りの安否確認サービスを始める。テレビの電源と連動した専用システムを導入し、地域の社会福祉協議会とも連携して高齢者の見守り体制の強化につなげる。

 インターネットと接続する双方向機能を備え、テレビの電源に連動する専用チューナーを有料で貸し出す。電源が切れた状態が72時間続けば、別居の家族や社協などに自動的にメールが届く仕組み。

 お年寄りがテレビのリモコンを操作し、あらかじめ登録していた相手に、自分が無事だと伝える内容のメールを送ることもできる。利用料はチューナーのレンタル料を含め、月額3150円程度になる見通しという。

 市高齢障害課によると、市内の65歳以上の一人暮らし世帯は、昨年7月時点で5831世帯。同社は、市内の20世帯を対象に今月中にシステムを試験的に運用。アンケート結果などを踏まえ、秋のサービス開始に向け準備を進める。