通信端末を使い高齢者の“買い物難民”支援/福島
2011年01月21日 福島民友
NPO法人西会津地域活動支援センター(渡辺忠理事長)は3月から、西会津町の高齢者を対象に、携帯型の通信端末を使ったネットスーパーで買い物を支援する事業「シニアタッチ利活用による高齢者支援・雇用創出事業」をスタートさせる。同センターによると、携帯型の通信端末を使って高齢者の買い物を支援する事業形態は全国で初めてという。
同事業は、地場産業や教育などの分野で情報通信技術(ICT)を活用する事業を支援する総務省の「地域雇用創造ICT絆プロジェクト」に昨年12月に採択された。事業期間は3月31日まで。
「シニアタッチ」は、米グーグルの基本ソフト(OS)アンドロイドを搭載した、携帯電話のようなタブレット型通信端末。同センターが構築したシステムを導入したタッチパネル式の端末300台を、一人暮らしの高齢者宅に無料で配布する。町内の食料品店や日用品店などで構成するネットスーパー「タッチスーパー」から購入、自宅まで配送してもらう。端末は電子回覧板としての機能も持ち、安否確認などにも役立つ。
同センターは、豪雪や交通手段を持たないなどの理由で買い物に不自由している「買い物難民」を減らすことができ、同時に地元商店街の販売促進の効果も期待している。
配送料金は買い物1回につき300円とする予定。サービス開始に先立ち、住民説明会などを開催する。