中山間集落の見守り活動 事業所が意見交換会/鳥取
2010年10月14日 日本海新聞
高齢者の異変を通報したり安否確認するなどして、地域の安全を見守る事業所の意見交換会が13日、鳥取市内であった。新聞販売店や牛乳販売店などが、自宅訪問時に倒れている高齢者を発見した事例などを報告したほか、相互の情報交換の必要性や通報の仕組みについて意見を交わし、効率的できめ細かな見守り活動を進めることを確認した。
県が進める「中山間集落見守り活動支援事業」では、現在32事業所が協定を締結。会議にはこのうち、全県を営業エリアとする6事業所が参加した。
各事業所が活動を報告。県内でいち早く「安心・安全見守り隊」を組織した新日本海新聞社と日本海新聞販売店・通信部の報告では、「日本海新聞を発展させる会」中部販売店会の三村昭弘会長が「雪の日に山間部で倒木し、民家が孤立したことがあった」と事例を紹介し、深夜や早朝の通報先の明確化を訴えた。
また、同会の鳥取専売店会の山根琢也会長は、新聞受けにたまった新聞を不審に感じて近所の息子に知らせた事例を紹介。「当たり前だった近所付き合いがなくなっている」と役割の重要性を強調した。
県中山間地域振興課によると、2008年度の事業開始以降、通報は約40件あったという。