ICTで就労者と高齢者の健康づくり 新潟、見附、三条が連携プロジェクト
2010年10月13日 産経新聞
ICT(情報通信技術)を活用し、就労者や独居高齢者の健康づくりを推進しようと、新潟、見附、三条の3市が13日、新潟ライフスタイル型健康づくりプロジェクト協議会の初会合を開催した。
事業は、ふだん健康づくり事業などに参加できない就労者を対象とした非教室型プログラムと、独居高齢者支援システムの開発・実証など。総務省の地域ICT利活用広域連携事業の委託を受け、事業費約1億2000万円は全額国負担となる。
非教室型プログラムは徒歩による通勤や買い物などを利用した有酸素運動、自宅や職場でできる簡単な筋肉トレーニングなどを利用した個別の運動プログラムを開発。月に2回以上歩数データを端末に取り込み、月1回開く指導会でデータに基づく指導を実施、週単位で健康情報を配信するなど運動の継続に向けた支援も行う。
新潟市中央区と南区で計350人、見附、三条市で各100人の計550人を募集。11月スタートを目指す。
独居高齢者支援システムは見附市内の20人が対象。高齢者に生体センサを装着し、高齢者が横になっているかなどの姿勢や歩数などのデータを携帯電話などで遠隔地にいる家族に配信。家族からは外出を促す声かけをしてもらうなど、新たな見守りと健康づくりシステムを構築する。
初会合では新潟市の篠田昭市長を会長、見附市の久住時男市長を副会長に選出。久住副会長は「心配なのは健康にほとんど気を遣っていない40代、50代の現役世代。ICTを使って健康づくりに参加、継続できればすごい成果が期待できる。離れていても状況がつかめる独居高齢者のシステムも、いろんなところで応用ができるのではないか」と期待を示した。
同協議会は今後、参加者の取り組み状況の把握や体力テストなどを行って効果を検証。平成22年3月に報告書をまとめる予定。