一人暮らし高齢者 見守りシステム始動~北上市社福協/岩手

2010年10月01日 岩手日日新聞

 北上市社会福祉協議会は、10月から「北上おげんき発信事業」をスタートさせる。市内の一人暮らしの高齢者が、自宅の電話を使って毎日発信し、その状況を確認することで高齢者を見守るシステム。同事業の利用を希望する高齢者をはじめ、別居している親族らの「安心」につながるものと期待されている。

 市社福協では、地域で暮らす高齢者が安心して自立した生活を続けられることを願い、同事業を実施する。

 同事業の利用を希望する65歳以上の一人暮らし高齢者が自宅の電話を使って同システムに毎日電話する。この「発信」がインターネット回線により市社福協のパソコンにつながり、職員が発信を確認する。電話は、プッシュ式、ダイヤル式、携帯電話のいずれでも使用できる。

 具体的には、高齢者が音声ガイダンスの案内に従って、健康状態について▽元気▽少し元気▽具合が悪い▽連絡・相談-のいずれかを番号で発信する。

 「具合が悪い」場合は、市社福協から折り返しの電話があるほか、「連絡・相談」の場合には市社福協と電話がつながる。

 また、「発信」がない場合には、状況に応じて地域の見守り協力者と連携して安否を確認する。この発信情報は、遠くに住んでいる親族などに電子メールを自動転送することもできる。

 県社会福祉協議会と県立大が共同開発した見守りシステムを活用した事業で、県内の全市町村の社福協で2010年度に実施する計画。県社福協では全県で400人の登録を目指している。

 同事業の利用は無料。ただし、1日1回の通話料(月に300円程度)は自己負担。

 申し込み、問い合わせは、市社福協地域福祉係=0197(64)1212=まで。