冷蔵庫にペタリ、緊急連絡先シート お年寄りに配布へ 宇都宮

2010年09月17日 下野新聞

 宇都宮富士見が丘自治会(佐々木文夫会長、約1300世帯)は高齢者宅を対象に、緊急連絡先やかかりつけ医院などの救急情報をマグネット式シートに書き込み、冷蔵庫に張ってもらう取り組みを始めた。「もしもの時の連絡先」シートとして、18日の敬老会で75歳以上の約470人に配布する。佐々木会長は「万が一の時もこれがあれば安心になるはず」と期待している。

 マグネット式シートは縦約11cm、横約15cmで、訪れた人が目に付くよう黄色にした。お年寄りが家で1人で倒れていた時、来訪者が親族やかかりつけ医院に連絡できるように名前と電話番号を書き込めるようにした。

 佐々木会長自身も2003年3月、1人暮らしの男性宅を訪れた時、既に亡くなっているという場面に居合わせ、連絡先も分からず苦慮した経験を持つ。

 個人情報保護法の影響で、自治会名簿に緊急連絡先を記入しない住民も増えており、対策を検討していた。

 見守り活動の一環としてシート導入を検討してきた同自治会の浅間健シニア支援部長は「自治会の高齢化が進む中、同居の家族が仕事に出ているケースも多く、実質一人暮らしのお年寄りもいる。地域のつながりが希薄化する中、地域の高齢者は地域で見守ることが重要」と話している。