高齢者の安否確認 岩手CATVがシステム構築へ
2010年09月09日 岩手日報
岩手ケーブルテレビジョン(盛岡市、柏田勝次社長)は、業務提携しているケーブルテレビ山形(山形市)と共同で、ケーブルテレビを活用した高齢者の安否確認システムの構築に取り組む。総務省の事業採択を受けたもので、県内は盛岡市と葛巻町が対象。来年度からの事業実施を目指している。
同システムは、高齢者宅のケーブルテレビ電源のオン・オフの情報が特殊なチューナーを通してテレビ局に伝わり、家族や行政などはパソコンや携帯電話のメールなどで(手法は現在検討中)安否確認できる。
屋外では、高齢者が衛星利用測位システム(GPS)機能付きの携帯電話を持つことで、緊急時に居場所を伝えることができる。
県内は盛岡市と葛巻町、山形県は山形市、天童市、山辺町の計5市町で展開。早ければ12月から2カ月間、県内100世帯を含む計220世帯で実証実験し、利用料金などを決める。反応を踏まえエリア拡大も検討する。
山形ケーブルテレビは、岩手ケーブルテレビジョンの筆頭株主。2社は総務省の「高齢者に優しい広域連携・CATV活用型見守りプラットホーム構築事業」の採択を受けた。
システムの運営センターはケーブルテレビ山形内に設置する。
岩手ケーブルテレビジョンの笹原美喜夫専務は「ケーブルテレビの双方向通信を利用して、地域に喜ばれるシステムを展開したい」と話す。