独り暮らしの高齢者に「救急医療情報キット」配布/湯河原
2010年08月12日 神奈川新聞
湯河原町社会福祉協議会(木村昌夫会長)は、緊急時の救護に必要な個人情報を記した「救急医療情報キット」を独り暮らしの高齢者に配布する。自力で意思表示できない万一の場合の“SOS”となる。
湯河原町の高齢化率は32.2%(1月現在)で、県内で最も高い。
用意した400個のうち、町に登録されている65歳以上の独居者約330人に配布する。10日に民生委員が預かり、9月末までに自宅を訪ねて手渡しする。所在の不明が社会問題化している高齢者の安否確認にも一役買いそうだ。
キットはプラスチック製の筒状容器(直径約6.5cm、高さ約22cm)。A4判の「緊急連絡カード」に住所、氏名、生年月日のほか、緊急連絡先、持病、病歴、服薬、かかりつけ医を記入し、丸めて封入する仕組み。災害時でも壊れにくい冷蔵庫に保管し、扉に目印のマグネットシールを張ってもらう。
1個約400円。キットに張るシールや連絡カードを社協側で作製し、コストを抑えた。予算は約25万円で社会福祉基金から充当した。
社協は「町消防本部と連携し、迅速で的確な救護につながる」としている。