松本のデザイン計画、デジタル仏壇を開発/長野

2010年07月28日 信濃毎日新聞

 総合広告代理業のデザイン計画(松本市)は、液晶画面を組み込んで遺影や位牌(いはい)などの情報を表示する「デジタル仏壇」を開発した。上位機種は寺と檀家(だんか)との交流、一人暮らしの高齢者の安否確認ができる通信機能を備えた。同社は同様の製品は他にないとして「現代の生活スタイルに応えた祈りの新しい形」とPR。価格は13万~18万円を想定し、9月から本格的に販売する。

 仏壇は、扉を開くと音楽とともに最大50枚までの遺影や過去帳、戒名、俗名を表示。付属ソフトとパソコンを使ってSDカードに記録した画像を表示する。法事の日時を事前に知らせたり、仏壇にお参りした回数を示したりする機能も盛り込んだ。

 通信機能を使うと、寺から檀家に法話や読経、法事・祭事の予定を配信できるほか、一人で暮らす高齢者の見守り機能として、一定期間、仏壇の扉が開かないと家族らに安否確認を促すメールを送ることもできる。本体は高さ30~40cm、幅24~30cm程度。複数のデザインをそろえ、洋風住宅にも調和するようにした。

 同社は1983年創業で、2009年11月期の売上高は約2億円。デザイン制作などが本業だがリーマン・ショックを機に新分野の事業立ち上げを検討し、コンテンツ制作の経験を生かしてデジタル仏壇を開発した。ペット用のデジタル仏壇や故人の映像を液晶画面に表示する葬儀場向け電子看板も開発している。