高齢者の孤独死防げ 「見守り隊」が始動 町内のボランティア訪問 7月1日 中間市/福岡

2010年06月30日 西日本新聞

 ひとり暮らしの高齢者を地域ぐるみで支える、中間市の「ひとり暮らし高齢者等見守りネットワーク事業」が7月1日から始動する。住民ボランティアが定期的に訪ねることで、独居高齢者の孤独死や閉じこもりを防ぐ狙い。29日、関係団体でつくる同事業運営協議会が発足した。

 事業は、市内64の町内会単位で住民ボランティアの「見守り隊」を結成。希望する高齢者一人一人に、地区のボランティア担当者が週1回程度、声掛けなどに訪れる。

 同市介護保険課によると、同市の高齢化率は近隣市町に比べて高い約29%で、孤独死も年間1、2件発生。市内には65歳以上の1人世帯が約2800世帯あり、うち約1000人が見守りを希望しているという。

 29日は市役所で運営協議会の発足式があり町内会連合会や老人クラブ連合会などの約20人が参加した。協議会会長の松下俊男市長は「孤独死防止のためには地域のきずなの再構築が必要。住民の力を借りて、高齢者にきめ細かな支援をしていきたい」と話した。