10月から高齢者見守り事業 徳島ネット市民塾/徳島

2010年06月23日 徳島新聞

 NPO法人徳島インターネット市民塾は10月から、短文投稿サイト「ツイッター」を活用した高齢者見守り事業「とくったー」を、徳島市東新町商店街を核に始める。スマートフォン(多機能携帯電話)を使い、店主がお年寄りの「つぶやき」の聞き役となって安否を確認。
併せて商店街のお買い得情報を伝え、商業活性化にもつなげる。22日、徳島大の学生が関連ソフトの開発を始めた。

 事業は東新町商店街の店主ら50人と、県内の70歳以上の高齢者50人が対象。全員に「iPhone(アイフォーン)」を1年間、無料で貸し出す。画面に触れるだけという多機能携帯電話の操作の簡便さに着目した。

 「今日は体調が良いです」といった高齢者の“つぶやき”に店主らが応対し安否を確認する。店側からはお買い得品やイベントの情報を流し、集客力の増加を図る。携帯電話でのやり取りのため、外出先でも連絡を取り合える利点もある。

 「ツイッター」への投稿には、高齢者でも使いやすく、個人情報が漏れない専用ソフトを使う。開発を担当するのは徳島大学の学生らでつくる「make app」のメンバー5人。日本語入力をより簡単にするために、音声入力なども検討しているという。

 事業に協力している徳大地域創生センターの吉田敦也教授は「最新の機器を使って、昔ながらの地域のつながりを復活させたい」と意気込む。事業費は4000万円。総務省の補助金を活用する。

 22日には、徳大常三島キャンパスで記念講演会もあった。アイフォーンの機能や効用を全国で解説しているソフトバンクモバイルの中山五輪男(いわお)さん(46)=埼玉県羽生市=が「ツイッターやスマートフォンを活用して、地域の魅力を発信することが地域の活性化につながる」と強調した。