高齢者の閉じこもり防止などを目指すサロンが開設半年、初のPRイベント開催へ/横浜

2010年04月24日 神奈川新聞

 高齢者の閉じこもり防止などを目的として、横浜市泉区和泉町の空き店舗に開設されたサロン「いこいの家」が、今月で半年を迎えた。一人暮らしのお年寄りらが毎日のように集い、おしゃべりなど楽しいひとときを過ごしている。5月1日には初のPRイベントを開き、地域への浸透を図る。

 サロンは、地域が主体となって孤独死の防止などを目指す市の「地域の見守りネットワーク構築支援事業」の一環で2009年10月に開設された。

 かつて文具や衣料品などを販売していた空き店舗を改装。和泉中央地区社会福祉協議会など3団体のスタッフ約40人が平日に2人ずつ詰めており、月10万円の家賃は市の補助金で賄っている。約20人分のテーブルやいすなどが並べてあり、お茶や会話を楽しめる。利用料は1回100円。

 民生委員で地区社協会長でもある運営委員会委員長(70)によると、サロンには高齢者を中心に毎日10人近くが足を運ぶ。3年前に夫と死別した一人暮らしの70代女性は週に2回顔を出し、おしゃべりを楽しんでいる。「家に訪問されるのは好きではないが、誰かと話をしたい」と委員長に思いを打ち明けたといい、「以前より明るくなったように見える」という。

 委員長は「単身の高齢者が多い地域だけに、地域で支え合う機運が必要。気軽に立ち寄ってほしい」と話している。

 5月1日のイベントでは障害者支援団体の協力を得て、うどんやクッキーなどを販売する(午前10時~午後3時)。

 通常のサロン利用は平日の午前10時~午後4時。問い合わせは「いこいの家」電話090(6701)1728。