高齢者のみの世帯1万人が見守りを希望――世田谷区「高齢者実態調査」

2010年04月19日 ケアマネジメントオンライン

 世田谷区は、見守りや支援の必要な高齢者の早期発見や、予防型の支援体制の充実を図るため、区内の65歳以上の高齢者全員(約15万3,000人)を対象に、昨年7月に実施した生活実態調査アンケートの結果を発表した。寄せられた回答は約11万人で、全体の73%に当たる。

 調査結果の一部を紹介すると、一人暮らし世帯約18%、高齢者のみ世帯約35%で、高齢者の半数以上が高齢者のみの世帯。地域での見守り事業の訪問を希望する人は約1万人(約10%)で、今は希望しないが今後希望するかもしれない人が約7万人(約66%)にのぼった。

 家族などを介護している人は約6,300人(約6%)で、介護を手伝っている人が約5,800人(5.6%)。周囲から孤立していると感じている人が約14,000人(約14%)。

 日常生活で、約80%が一人で外出しており、8.6%が家の中のみ動けるか寝たきり状態、8.8%が近所なら一人で出かけられる状態だった。また、持病をかかえていたり、健康や将来への不安を感じている方が少ないことがわかってきた。

 区長は、2010年度第1回区議会定例会の施政方針で、「この結果を踏まえて、世田谷らしい高齢者の見守り体制づくりに取り組んできた。その一環として、地域福祉の拠点である“あんしんすこやかセンター”と“出張所、まちづくりセンター”との一体整備を、2010年度も順次進めて、高齢者の皆さんが安心して住み続けられるまちづくりのために、より一層高齢者の見守り施策を充実していく」と語った。