ドリームハイツで見守り活動が本格化、相談や緊急連絡の仕組み構築/横浜・戸塚区

2010年04月03日 神奈川新聞

 世帯の高齢化や単身化が進む横浜市戸塚区の大規模団地、ドリームハイツ(2270戸)で4月から、住民の安否を気遣う見守り活動が本格的に始まった。近くの小学校空き教室を拠点に、相談や緊急連絡に応じる仕組みを構築。住民の支え合いによって「孤独死」が起きにくい環境づくりを目指している。

 ハイツは1972年に入居開始。その後、若者の転出が続き、2008年に行った全世帯対象のアンケートで、単身世帯が約2割を占めていることが判明した。15年には住民の2人に1人が65歳以上の高齢者になるとの推計があるのも踏まえ、団地ぐるみで見守りに取り組むことにした。

 旗振り役は、自治会や福祉活動団体などでつくる地域運営協議会。これまでは福祉団体が手作り弁当の配食やコミュニティー・カフェの運営などを通じて安否確認を担ってきたが、対象が会員や利用者に限られるという課題があった。

 活動の第一歩として昨秋、地元の市立深谷台小の空き教室を借り、その一部を「見守りネットセンター」に位置付けた。協議会のコーディネーターや民生委員が交代で詰め、相談などに応じる場所で、4月からは開所時間を午前9時~午後3時に拡大。さらに時間外は転送電話で受け、緊急対応も可能とした。ニーズがあれば、訪問や電話による安否確認も行うという。

 これに合わせて、かかりつけ医や緊急連絡先などを記す「安心カード」と「緊急・救急メモ」を全世帯に配布。万一、自宅で倒れたときに、発見してくれた住民や救急隊に必要な情報を提供するためのもので、カードは健康保険証などと一緒に保管し、メモは自宅の電話のそばに置くよう求めている。