高齢者支える地域の福祉に力点 大分市社協

2010年04月01日 大分合同新聞

 大分市社会福祉協議会は、地域の高齢世帯や一人暮らしの高齢者らが安心して生活できるよう支援する体制を各地域ごとにつくる「小地域福祉ネットワーク活動」に力を入れている。市社協地域福祉課は「地域の福祉力を高めていき、独自の福祉活動を始めるきっかけにしてもらいたい」と話している。

 市内に45ある校区・地区社協や民生委員、ボランティアを中心に活動しており、安否確認や保健・福祉サービス情報の伝達など、高齢者の生活を支えることが目的。

 活動を押しつけないことを前提に、対象者に応じて見守り活動、訪問活動、支援活動を行う。見守り活動は、昼間にカーテンが開いているか、郵便受けに郵便物がたまっていないかなどを確認。訪問活動では、地域住民との交流を勧めたり、必要な福祉サービスなどを紹介している。買い物やごみ出しなどの家事を援助する支援活動は、ヘルパーなどと協力して行っている。

 市美術館の研修室であった金池校区の研修会では、約40人の関係者が出席。この1年間の反省や今後の活動について話し合った。同校区社協の是永佑一会長(73)は「地域での信頼関係を築き、災害時の支援対策などに役立てたい」と意欲を見せた。

 市社協は、地区社協などとの連絡会議で活動報告などを重ね、自治委員と民生委員の連携を密にするよう呼び掛け、きめ細かな活動に取り組んでいる。