地域で高齢者見守ろう 野木町でネットワーク事業/栃木
2010年01月13日 下野新聞
高齢者を中心とした要援護者の生活を地域全体で支援するため町は来月、「野木町安全・安心見守りネットワーク」事業をスタートさせる。地域包括支援センターを核に、地域住民と自治会、民生委員協議会、社会福祉協議会などが連携。
見守り協力員が安否確認などを行い、町や警察、介護サービス事業者など関係団体のネットワークがサポートする。通常時の見守りだけでなく、災害時の支援なども体系化しているのが特徴だ。
対象は独居の高齢者世帯、高齢者のみの世帯、認知症高齢者のいる世帯、障害がある高齢者世帯、その他必要のある世帯など。登録した要援護者の実態を把握した上で、見守り協力員と本人が話し合い、ニーズに即したプランを作成。
声掛けや見守りを行い、援助が必要な場合は同センターや行政に連絡する。専門家の対応が必要なケースでは、同センターが連絡調整を行う。
大規模地震などの災害時にはこうした要援護者が被災するケースが多いことから、町健康福祉課と地域のそれぞれに災害時要援護者支援班を組織。
個人情報保護の協定を結んだ上で情報を共有し、協力し合って安否確認、情報伝達や避難誘導などを行う。
12日には町役場で関係団体への説明会を開き、真瀬宏子町長が「子どもからお年寄りまで、安心して暮らせる町をつくるため、皆さんの築き上げた人と人のきずなを全町に広げていただきたい」とあいさつした。
今月中に現在選定中の町内2カ所のモデル地区で住民への説明会を開き、2月中旬から要援護者、見守り協力員の登録を受け付けて事業を開始。その後徐々にエリアを広げ、新年度中には全町にネットワークを広げたいとしている。