冷蔵庫保管医療情報キット 臼杵市が配布へ/大分
2010年01月08日 大分合同新聞
臼杵市は、高齢者や障害者らに、緊急連絡先やかかりつけ医療機関の情報を記して冷蔵庫に保管する「安心生活お守りキット」を配布する。情報は市が自治区ごとに台帳を作ってまとめ、区長や民生児童委員で共有。地域で見守りが必要な人を支える態勢を整える。
対象は70歳以上の一人暮らし高齢者や高齢者だけの世帯、障害者、健康に不安があり、配布を希望する市民。キットを配ることで、病気や災害時などに助けに来た人が冷蔵庫の中から迅速に必要な情報が得られるという安心感を持ってもらう。
キットに入れる情報は氏名や生年月日、血液型、緊急連絡先、かかりつけ医療機関など。情報を書いた紙を500mlペットボトルほどの大きさの筒形プラスチック製容器に入れ、冷蔵庫の中に保管してもらう。同じ情報を記載した携帯用カードや、家にキットがあることを知らせるためのステッカーなども配る。
集めた情報は台帳にまとめ、消防署や社会福祉協議会、区長、民生児童委員が共有。地域での見守りや消防、防災などの活動に生かし、住民同士のつながり強化も目指す。
既に市内全世帯にキットの申込用紙を配布している。希望者は申込用紙を区長か民生児童委員に提出。市がとりまとめ、区長、民生児童委員を通じてキットを届ける。申し込みの締め切りは特に設けていないが、最初の取りまとめ作業は本年度内に一段落させる。
市によると、緊急連絡先を冷蔵庫に保管する取り組みは2008年に東京都港区が始めた。県内では中津市今津校区が取り組みを始めているが、全市的な取り組みは臼杵市が初めて。