支え合いの仕組みを 県の地域福祉推進計画/和歌山
2010年01月08日 紀伊民報
和歌山県は、地域での支え合いの仕組みづくりなどを盛り込んだ「地域福祉推進計画」の素案を公表した。過疎、少子高齢化、核家族化が進む中、「ご近所」の力で福祉のすき間を埋めるのが狙い。22日まで県民の意見を募集している。
県によると、昨年3月末現在の県内の高齢者(65歳以上)は26万8000人で人口の25.9%。30市町村中、高齢人口25%以上は24市町村、30%以上も13市町村ある。一人暮らしの高齢者は5万2107人いる。
2008年の合計特殊出生率(1人の女性が一生で産む子どもの数)は1.41で、長期的な少子化傾向も続いている。要因として、結婚や出産への価値観の変化に加え、地域で仕事と子育てを両立する環境整備の遅れ、住民同士のつながりの希薄化が挙げられる。
計画素案では、地域で個々に福祉活動をしている組織や住民をネットワーク化。市町村と社会福祉協議会に調整機能を求めるなど、それぞれの役割も明確化している。