孤独死ゼロ向け研究会 今春、NPO法人化へ 松戸・常盤平団地
2010年01月06日 千葉日報
孤独死防止の活動を全国的に広げていこうと、松戸市の常盤平団地自治会(中沢卓実会長)の役員らが5日、同市役所で会見を開き、NPO法人「孤独死ゼロ研究会」の設立準備を進めていると発表した。孤独死の実態解明や、同様の問題を抱える他団体への情報提供・講師派遣などを行う予定。3月下旬ごろにNPO認証を受けられる見込みという。
常盤平団地は大規模団地の先駆けとして1960年に入居がスタート。今年でちょうど50年の節目を迎える。現在は約9000人が入居しているが、時の経過とともに入居者の高齢化や独居化が顕著になった。
2001年春に、団地の一室から男性の白骨化した遺体が見つかった。遺体は3年間も誰にも気付かれず室内に放置されたままだった。金融機関からの自動引き落としで、男性は死後も家賃や生活費を払い続けていた。
この出来事をきっかけとして、同団地の自治会や地区社会福祉協議会のメンバーらが孤独死防止のための取り組みを行う「孤独死ゼロ作戦」を開始。独居老人宅への訪問や緊急連絡体制の構築、住民同士の交流スペースの開設などを行ってきた。