一人暮らし高齢者の安否確認で新事業/島根

2009年11月04日 山陰中央新報

 離れて暮らす家族に代わり、一人暮らしのお年寄りに電話をかけて安否確認する事業を、ソフトウエア開発を手掛けるCTU(島根県隠岐の島町有木月無、村上明久社長)が始めた。365日体制で対応し、会話内容は即日、家族に電子メールで報告する。高齢化や核家族が進む中、ニーズは高いとみている。

 事業名は「伝電虫(でんでんむし)」で、代行を依頼する客は、体調面や困りごとといった確認してほしい項目、電話をかける曜日や時間帯(午前9時~午後6時の間)などを同社と決める。

 同社オペレーターは毎回10分程度、電話でお年寄りに確認事項をたずね、内容を家族のパソコンや携帯電話にメールで報告。お年寄りの体調がすぐれない場合は病院やタクシーの手配、関係各所への連絡なども行う。

 電話応答がないといった緊急事態時には、家族に電話で連絡。オプションで第三者への連絡や、提携先の警備会社が自宅に駆けつけるメニューも用意している。

 電話をかける頻度は、月2回から毎日までの5プランがあり、料金は月額2100~1万5750円。別途、データ作成などのため2万1000円の初期費用が必要となる。

 同社コールセンター事業部の青砥みゆきスーパーバイザーは「会話による安否確認は、家族とお年寄り双方に安心感を抱いてもらいやすい」とし、初年度は750件の契約を目指す。