独居高齢者支援へ協議会設立 美咲町が社協、商工会などと連携 /岡山
2009年10月22日 山陽新聞
美咲町は、町社会福祉協議会や久米郡商工会などと連携し、一人暮らしの高齢者支援に本格的に乗り出す。ごみ出しや生活用品の配達などを有料で行うほか、生活支援スタッフの養成にも取り組み、見守り体制を整える。国と市町村が協働で行う「安心生活推進事業」として、岡山県内で初めて取り組む。
同町の65歳以上の高齢者は約5600人(9月末現在)と人口の3分の1を占め、うち一人暮らしは約1200人。地域住民がボランティアで自宅を回り安否確認などをしてきたが「人手不足で十分とは言えない面があった」(村島眞由美健康増進課長)。
町や社協、同商工会、地域住民は8月に「町高齢者等安心生活推進協議会」を設立。高齢者は協議会と契約し、利用に応じて料金を払ってサービスを受ける。来年1月の運用開始を目指す。
同商工会は、地元商店から「ひとり生活サポート会員店」を募り、外出が困難な人に商品を有料で届ける。事前に注文を聞いて店に伝え、後日、店員が配達。電球取り換えなどの要望にも応じる。
町や町社協は支援が必要な人数やどんな支援を望むかの調査を、民生委員約70人の協力を得て行っている。安否を確認したりごみ出しなどの家事や困り事を手伝う「生活介護支援サポーター」も本年度、町民から約100人を募って養成。6日間の講習でホームヘルパー3級相当の知識を身に付けてもらう。
町は、町民や企業から募金を集め、公費だけに頼らない仕組みを整える方針。