CATV網で高齢者の安否情報/島根・邑南
2009年09月14日 中国新聞
島根県邑南町は、町営ケーブルテレビ(CATV)の光ファイバー網を活用し、高齢者の安否を遠隔地の家族に知らせるサービスの導入を検討している。国の補助事業に採択されれば年度内に始める見込み。全国でも珍しい取り組みという。
「高齢者見守りテレビ」と名付け、75歳以上の独居の高齢者から約250人の希望者を募る。対象世帯のテレビに専用機器をつなぎ、テレビ操作の有無を安否情報として、遠隔地に住む家族や民生委員の携帯メールなどに自動的に伝える。一定時間、テレビを操作しないと警告メールが送られる。
画面をリモコン操作し、その日の体調を4択で答えて家族らに伝えることも可能。パソコンの代用として、家族からメール送信された孫の写真など高齢者宅のテレビ画面で見るといった使い方もできる。利用料は月数100円程度の予定。
高齢者に貸与する専用機器の購入やシステム開発などの費用約2900万円は、総務省の経済危機対策の臨時交付金を100%充当する計画。このほど内々示があった。
町情報推進課は「安否メールなどをきっかけに、離れて住む家族と高齢者の会話のきっかけにしてほしい」と話している。