なくせ「孤独死」、都筑区の勝田団地が活動報告会/横浜

2009年09月04日 神奈川新聞

 一人暮らしのお年寄りなどが誰にもみとられずに死亡する「孤独死」の予防を目指している横浜市都筑区の勝田団地の活動報告会が3日、同区荏田東4丁目の港北ニュータウンまちづくり館で開かれた。他地区の住民ら約170人が参加し、同団地の意欲的な取り組みを学んだ。

 市のモデル地区として孤独死対策を始めた同団地は昨年6月、自治会や民生委員らが「かちだ地区おもいやりネットワーク連絡会」を設立。緊急連絡先を登録するカードを作成したり、新聞や郵便物がたまっていないかどうかなどをさりげなく見守る活動を行ったりしている。

 報告会では、連絡会メンバーが実例を基に寸劇を披露。呼び鈴を鳴らしても応答がない人がいるとして、ホームヘルパーがほかの住民と一緒に合鍵を使って入ると、家人がベッドから落ちて2日間動けなくなっていたことが分かった、という内容を演じ、取り組みの意義を強調した。

 自治会長の中山敏明さんは「取り組みを始めてからは、孤独死で亡くなったお年寄りは1人もいない」と報告した。