なくせ孤独死 住民が寸劇で訴え 横浜の勝田団地

2009年03月16日 神奈川新聞

 社会問題化している「孤独死」の予防に力を入れている横浜市都筑区の市営住宅・勝田団地で16日、取り組みの充実に向けた集いが開かれた。住民らの見守りで孤独死を回避したケースを寸劇で紹介し、「目配り、気配り、思いやり」を合言葉にした支え合いの大切さを訴えた。

 1220世帯の計2315人(昨年12月)が暮らす同団地は高齢化率が約40%と極めて高く、配偶者の死亡などに伴う単身化も加速している。

 実際に孤独死が相次いでいるため、自治会や民生委員などが市の支援を受けて「かちだ地区おもいやりネットワーク連絡会」を昨年6月に結成。高齢者に緊急連絡先を登録してもらったり、夜に居室の照明がついているかどうかなどを確認する「さりげない見守り」に取り組んでいる。

 寸劇は、ベッドから落ちて2日間動けなかった独居男性の実話を題材にした。男性宅を訪問したホームヘルパーが応答がないのを不審に思い、自治会長らに連絡。合いかぎを近所の住民に預けていると分かったため、すぐに中に入り、救急車を呼んで一命を取り留めたという内容。

 自治会長役を演じた連絡会の千葉正敏さん(70)は「この取り組みは誰かがやるのではなく、みんなでやる。支え合いで孤独死をなくそう」と呼び掛けた。

 集いではこのほか、和田敏明ルーテル学院大学院教授(地域福祉)が講演。「孤独死は地域から孤立した不本意な死。地域のつながりを強め、ちょっと手助けできれば、孤立は解消できる」と述べた。