テレビ電話で高齢者の生活支援 奥出雲町で運用開始/島根
2009年01月12日 日本列島ふるさと新聞
町内全戸に接続された光ファイバー網による最先端の情報通信環境が整う奥出雲町で、テレビ電話を使って安否確認や健康相談、日用品の購入などができる、高齢者の安全・安心生活の支援システムの運用が始まり、9日、運用開始式があった。ICT(情報通信技術)を使って地域課題の解決を図る事業を支援する総務省の「地域ICT利活用モデル事業」の採択を受けての取り組み。
町内の高齢者家庭のほか、民生委員宅、病院や消防署など公共機関、商店など、合わせて750カ所に、高齢者でも簡単に操作できる多機能テレビ電話端末を設置。役場内にはコールセンターが設けられ、テレビ電話を通じて高齢者の見守りや在宅医療、日用品の購入など生活支援サービスの提供などを行うもので、過疎化、高齢化が進む中、全国的な注目を集めそう。
同町のカルチャープラザ仁多であった「奥出雲ICT利活用モデル事業運用開始式」には、総務省など行政関係者、同町民生委員など合わせて約250人が出席。岩田一郎町長が「テレビ電話を介することで、高齢者の安全安心の生活サポート体制がさらに充実する」とあいさつした。
運用開始式では、テレビ電話実演があり、民生委員の糸原健二さん(67)が知人宅、コールセンター、一般商店へテレビ電話を掛け、役場から届いた書類の内容を問い合わせたり、看護師に健康相談をしたり、焼さばの注文をしたりした。