高齢者宅住民が見守り 今秋から上野原市 訪問協力者を募集/山梨

2008年07月27日 山梨日日新聞

 上野原市は、市民が一人暮らしの高齢者らを定期的に訪問し、安否を確認する「高齢者など見守りネットワーク訪問事業」を10月にスタートさせる。協力者を市民から募集し、市が「高齢者サポーター」を養成。65歳以上の希望宅を訪れ安否確認する。高齢化に歯止めが掛かっていない山間地を中心に、地域住民の力で、安心して生活できる環境づくりを目指す。

 市長寿健康課によると、市民が定期的に高齢者世帯を訪問して安否確認する事業は県内で初めて。対象は市内に住む65歳以上の一人暮らしの高齢者と高齢者世帯の希望者で、原則月1回の訪問サービスを受けられる。市は広報や民生委員を通じて高齢者に事業内容を通知する。

 訪問サービスは無料で、高齢者サポーターが心配事などを聞く。サポーターは、福祉に関心があり市内に住む20歳以上で、定期的に平日の日中に活動できる人が申し込みできる。8月22日までに申請し、九月下旬に養成講習を受講する。

 講習は市の福祉・保健サービスのほか、成年後見制度についても学ぶ。受講は無料。市担当者が講師を務め、受講後にはサポーターとしての身分証が発行される。有効期限は3年。

 市社会福祉協議会によると、7月18日現在、市内の65歳以上の一人暮らし高齢者は579人(全人口の約2.1%)。2005年10月末は531人(同約1.86%)で、増加傾向にある。

 市は3月、無作為に60歳以上を選び、実態調査を実施。一人暮らし世帯を中心に「定期的に誰かが訪問してほしい」という要望が多かった。同課は「多くの高齢者が事業を利用して、悩みを解消してもらいたい」としている。
同事業に関する問い合わせ、申し込みは同課高齢者介護担当、電話0554(62)4133。