お年寄りの安全地域で守る 山宮町・北東自治会が見守り組織 園児も声掛け、活動に一役/山梨
2008年05月30日 山梨日日新聞
甲府市山宮町の北東自治会は、自主組織「見守りと助け合いボランティアグループ」を立ち上げ、地域の高齢者の安全対策に住民一丸となって取り組んでいる。メンバーは高齢者宅を訪問し、健康状態のチェックや防犯のための声掛けを実施。地元の保育園も活動をサポートしていて、高齢者からは「日ごろから気に掛けてもらい安心できる」と好評だ。
グループは2005年11月、高齢者を狙った振り込め詐欺が多発していたことから、当時の自治会長だった西谷務さん(71)が中心となり発足。現在は自治会女性部委員や民生委員ら60-70歳代の28人がメンバー登録している。
見守りの対象は、一人暮らしや日中1人になる高齢者などがいる41世帯。メンバーは日ごろから高齢者の様子に気を配り、雨戸やカーテンの開閉、新聞の取り出しの有無を確認するほか、雪かき、生け垣の手入れも手伝う。
地元の山宮保育園児も一役買い、週4回の散歩中にメンバーとともに対象世帯を訪問して声掛けをしたり、高齢者を園に招いた食事会を開いたりしている。
散歩で園児が家の前で元気いっぱい名前を呼び掛けると、お年寄りが窓やカーテンを開けて応える。庭で合唱を披露することもあり、一人暮らしをする80歳代の女性は「子どもたちからは元気をもらっている」と笑顔で話す。
発足から4年目を迎え、近所に住む高齢者に気を配る住民が増えるようになり、活動の成果が表れている。今後は災害に備えた態勢づくりも検討していく予定で、西谷さんは「活動を通して住民の連携を強め、地域を活性化していきたい」と話している。