高齢者に安心の住空間 市川三郷町営富士見団地で整備 緊急通報装置を導入/山梨

2008年02月16日 山梨日日新聞

 市川三郷町は、市川大門地区で建設している町営富士見団地の一部を高齢者が生活しやすい「シルバーハウジング」として整備している。全国的に独居老人などの孤独死が深刻化する中、安全で快適な生活空間を提供するのが狙い。寝室や浴室に緊急通報システムを完備したほか、水道を長時間利用するとセンサーが作動するシステムも導入。委託を受けた生活支援員が1日2回巡回して安否確認も行う。

 町建設課によると、富士見団地は鉄筋コンクリート四階建てを三棟建設し、計116戸分の居住スペースを確保する計画。2006年度に1棟ができ、残る2棟は2年後の完成を目指している。

 シルバーハウジングは、各階エレベーターの両脇に30戸分整備。入居資格は60歳以上の単身者、夫婦のどちらかが60歳以上など。既に完成した1棟には10戸のシルバーハウジングがあり、全室に入居している。

 緊急通報システムはボタン式で、寝室や居間、トイレ、浴室の壁に設置。住民がボタンを押すと、団地内の通路のランプが点灯するほか、警備会社に通報が届く。日中は生活援助員が駆け付け、休日・夜間は警備会社が対応する

 水道のセンサーは、長時間使用や長時間利用がない場合、外部に知らせる通報システム。町は「一人暮らしの高齢者が病気で倒れることがあっても周囲に異常を伝えることができ、安心して生活できる」(同課)としている。
 シルバーハウジングの家賃は所得などによって異なり、月額15700円~34000円。