孤独死防止に見守り役配置 全国100カ所に厚労省

2008年01月07日 産経新聞

 リストラや少子高齢化で「孤独死」は社会に広がっているとされる。こうしたなか、厚生労働省が4月から全国100カ所に配置する地域福祉の「見守り役」は、「コミュニティーソーシャルワーカー(CSW)」と呼ばれる専門員。厚労省は「孤独死ゼロ」を目標に対策を強化しており、地元住民が安心して暮らせるような支援体制の確立を目指す。

 厚労省によると、孤独死は平成16年度、東京23区内で2718人に上った。同省は、は昨年8月、孤独死防止に取り組む自治体を支援する「孤独死ゼロモデル事業」を開始。普及啓発を目的にしたシンポジウムの開催や相談窓口設置などの対策について、手をあげた自治体に事業費を補助している。

 同省の地域福祉のあり方に関する検討会でも、孤独死対策として、見守りや声かけといった地域単位のつながりの必要を指摘する意見が出されている。

 CSWは社会福祉士やケアマネジャーを要員を確保。全国で100の公立中学校の学区をモデル地区として指定、それぞれに1人ずつ配置する。
具体的には空き店舗などを利用し、既存の民生委員や福祉ボランティアの活動・情報拠点として整備。そこに集まった情報から地域の課題を把握して対応策を立案することなどが想定されている。

 孤独死以外にも児童虐待などの対応も想定しており、相談内容にあう行政機関やボランティア団体などを紹介する窓口としての役割を担うことも期待されている。

 事業期間は2年間。1モデル地区ごとに、人件費や拠点施設の整備費など700万円程度の事業費を想定。自治体と折半して拠出する。
厚労省は取り組み結果を全国に紹介することで、孤独死などの対策の底上げにつなげたいとしており、「全国的に根付かせていければ」としている。