「ふれあいコール」町内全域で 身延 高齢者へ電話、安否確認 地元ボランティアに委託/山梨

2007年08月23日 山梨日日新聞

 身延町は本年度、一人暮らしの高齢者に週1回電話をかけて安否確認などをする「ふれあいコール」の対象エリアを町内全域に拡大した。これまでは旧中富地区が対象で、利用者にも好評だった。サービスの拡大に伴い業務の委託先は地元のボランティア団体に変更。町は「地域で高齢者を支える機運を高めていきたい」と、共助意識の醸成にも役立てたい考えだ。

 ふれあいコールは、独居老人の孤独感の解消や安否確認の手段として2002年度、合併前の旧中富町が始めた。利用者は週1回、曜日と時間を指定し、その時間に会話を楽しむ。

 これまではNTTの関連会社に業務委託していたが、経費削減のため本年度からは、地元のボランティア団体に委ねた。団体の代表を務める笠井京子さんは「会話の中からお年寄りの体調変化などをつかめるように心掛けたい」と話している。

 現在は34人のお年寄りが利用。20年以上一人暮らしという同町宮木の小林すみ江さん(93)は「家族と話しているようで、週一回の電話が本当に楽しみ」とサービスに感謝している。

 町の独居老人は、819人(4月1日現在)。福祉保健課は「孤独死が社会問題化する中、ふれあいコールが未然防止につながることを期待したい」としている。現在、ふれあいコール利用者を受け付けている。
 申し込み、問い合わせは同課、電話0556(20)4611。